2023/07/13 18:20
TRPGや創作企画などで作成した自分のキャラクター(うち)と、他人のキャラクター(よそ)で、『旅するゲームブック』をプレイされた九リ怪人さん。今回はオンライン上で二人で遊ぶ楽しみ方をお伺いしました!※ 記事に登場するキャラクターのイラストは、今回九リさんが特別に描き下ろしてくれたものです。
Twitter:@qu6iq
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はじめに、九リさんが『旅するゲームブック』を遊ぼうと思ったきっかけはなんですか?
九リ TRPGをオンラインでよく遊ぶようになってから、ほかのアナログゲームもどんどん遊べるんじゃないかと気づいて。そのときに、ゲームブックを色々と調べていたんですね。そこで出会ったのが『旅するゲームブック:京都』でした。 現代日本を題材にした作品を探していたのですが、ゲームブックだとファンタジーやホラー系のものが多く……。二人で遊ぶとしたらホラーが苦手な方もいますし、誰でも遊びやすい題材となったときに、この『旅するゲームブック』はぴったりだと思いました。
九リさんは初めから二人で遊ばれていたのですか?
九リ 最初は一人で遊んでいましたね。実際に誰かと遊べるようになるまでは長い時間がかかりました。まずはソロプレイで、自分が作成したキャラクターをコンバートして遊んだことをTwitter上で呟いたら「面白そう!」と購入してくれるフォロワーさんがいて……そこから連鎖反応のように広がっていきました。一緒に遊べるようになったのはここ最近の話で、気づけば6ヶ月かかりましたね。
Twitterの投稿をお見かけしたときに、面白い発想だなぁと思って眺めていました。今回お話を伺ったのも、九リさんが何度もそうした呟きを投稿されていたからなんですよね。実際にうちよそで京都編を遊ばれたときは、どのような設定で旅をされたのですか?
九リ とあるTRPGを遊んでいるときに、京都を題材にしたシナリオだと聞いていたので、事前に京都についてすごく調べていました。その後、色々なことがありまして継続で遊べない条件ができてしまい……。なので、そこで作成したキャラクターたちが「ゲームブックを遊んでいる」という設定で京都旅行に行こうということになったんです。
京都について調べていた知識が、『旅するゲームブック』で存分に活かせますね!実際に遊ばれたときは、どのような環境でプレイしましたか?
九リ ココフォリアというオンラインセッションツールで、二人で遊びました。BGMを流して、背景画像に京都っぽい写真を載せました。良い感じの画像がなかったので、実はこれ太宰府なんですけどね……。アイテムを獲得したら、いらすとやさんの素材で和菓子とかを置いて、雰囲気を作りました。※ 表示されていませんが、実際はキャラクター画像も置いて遊んでいます。
BGMの雰囲気もまったりしていて、なんだか癒されますね。この作品は二人で遊ばれている方々も多いので、ココフォリアを使えば離れていても気軽にオンライン上で二人プレイができて良いですね。
九リ 『旅するゲームブック』シリーズを買うと、付属のマップシートに書き込んでしまうのがもったいなくて……コンビニコピーでA3サイズを印刷するっていうのを、周りの人たちも皆してるんですよ。
ココフォリアで遊ぶときも、「マップシートをスキャンして、作者さんに無断でに画像化して取り込んでいいのかな」っていうのは心配があったのでやっていませんでした。 ただゲームを進めていくとアイテムを獲得していくので、どこかにログを残すためにもマップシートの画像があるといいですね。ココフォリアを使って遊ぶ人たちがぐっと増えると思います。
確かに、マップシートを配布するのは良いアイディアですね。ぜひやってみます!(ということで、無料でDLできるマップシートをご用意しました!背景写真はUnsplashのものを利用しています。)
確かに、マップシートを配布するのは良いアイディアですね。ぜひやってみます!(ということで、無料でDLできるマップシートをご用意しました!背景写真はUnsplashのものを利用しています。)
九リ ココフォリアにはマーカーパネルなどの機能もあるので、訪れた場所に印を置いていけば、足取りが残せるようになって便利だと思います。あとはキャラの駒をマップ上に置いたりして、「今はここにいるよ!」と見せたりもできますね。
楽しそうですね。皆さんのシェアしたマップが見てみたくなります!九リさんが二人で遊んだときに、面白かった体験はありますか?
九リ 遊ぶ相手によって、毎回違った旅行になるのが面白かったですね。相手次第で会話や展開が変わるので、何度も楽しめると思います。 例えば私たちは寺院を訪れて千手観音坐像を手に入れたとき、「仏像のフィギュアを手に入れた」って解釈で遊んでましたね。こういう解釈の幅が広がるのも面白いです。
あとページをめくっていると、すだちうどんの写真が目に止まって「どうやったらすだちのルートに行けるんだろう!」と盛り上がりました。そうやって、内容にツッコミを入れながら遊ぶ楽しさが二人プレイの時は生まれますね。
あとページをめくっていると、すだちうどんの写真が目に止まって「どうやったらすだちのルートに行けるんだろう!」と盛り上がりました。そうやって、内容にツッコミを入れながら遊ぶ楽しさが二人プレイの時は生まれますね。
ゲームブックは一人で遊ぶ印象が強かったので、こうして二人で遊ばれているエピソードを聞くのはとても面白いです。九リさんが遊ばれたときは、プレイ時間はどれくらいでしたか?
九リ だいたい1つのルートを終えるのに1時間くらいでしたね。それはログを書く時間も含まれるのと、通話しながら交互に文章を読み上げるんですよ。バスガイドさんみたいな感じで……これがまた楽しいんです!オンライン上で二人で遊ぶ場合だと、バランスは京都編が一番良いと感じました。
バスガイドさんみたいに読み上げるの、楽しそうですね!九リさんは全てのエンディングを巡られたそうですが、何日かで達成したんですか?
九リ ログを見返すと、6月1日に初めて遊んだときは2周くらいしてますね。ただ2周ともノーマルエンディングだったので、「これは周回しないと!」ということになり。6月3日に全ルート開拓しました。再び遊ぶときは、ログを遡ってそこの分岐から再スタートするんですよ。それで、京都編は全てのエンディングをコンプリートしました。京都編だけでなくウィーン編も同じように遊んだんですけど、楽しかったなぁ。
ウィーン編のときは、どのようなキャラクターで旅をしたんですか?
九リ 『ゆうやけこやけ』というTRPGで作成したキャラクターたちで遊びました。イギリスに住んでいるメル友にウィーンで会うため、もう一人のキャラクターが日本からやってきた、という設定で遊びましたね。 京都編ではご飯のシーンがたくさん出てくるんですが、ウィーン編はご飯を食べる箇所が少ないので、遭遇できたときは大喜びでした。ソーセージとかね。 あとはお墓で二人で迷子になっちゃったんですけど、それが印象に残ってますね。音楽家のお墓に行けるぞと思っていたのに、意外に行けなくって。
確かに、ウィーン編は美術館や宮殿など歴史的な場所が多くてご飯のスポットはレアですね。
九リ 二人でそういった場所を巡って話しながら、「この歴史は痛ましいから祈っておこうね……」とか。しんみりする場所もあれば、楽しい場所もあって、そういうバランスがとても良かったです。 それもあって、ぜひ学校に置いてもらいたいゲームだと思いましたね。子どもたちに遊んでもらいたい……京都は、修学旅行前の中高生が読むと勉強になりますし。他の国も、図書館に置いてもらったらいいなぁと思いました。
学校や図書館に置いてもらうの、素敵ですね。子どもたちに遊んでもらって、その国について想像したり、行ってみたいと感じてもらえたら嬉しいなぁと、夢が広がります。最後に、九リさんが遊びたい都市や国があれば教えてください。
九リ 沖縄はいいなぁと思いましたね。なぜかというと、私が沖縄旅行に行った時、連日土砂降りの雨が降ったんですよ。こんな土砂降り、ガイドさんにもレアですよ!って言われたほどでした。沖縄って晴れの日と雨の日で雰囲気がだいぶ変わりますね……。灰色の空の景色しか見れなかったので、晴れた沖縄の『旅するゲームブック』が出たら、ぜひ遊んでみたいですね。あの日の自分が救われる気がします。
沖縄、私もすごく行ってみたくて興味があります。美しい景色を見ながらゆっくり過ごしたいというのもありますが、沖縄戦の映画をたまに見るので、慰霊碑や歴史的な場所を巡ったりもしてみたいですね。
ということで、今回は九リ怪人さんにココフォリアを使って二人で遊ぶ楽しさをお伺いできました。新しい遊び方を開拓されていて、オンラインで遊ぶゲームブックの可能性を感じました。純粋な二人プレイもよし、うちよそや、推しのカップリングで遊ぶもよし!皆さんもぜひ試してみてくださいね。
ということで、今回は九リ怪人さんにココフォリアを使って二人で遊ぶ楽しさをお伺いできました。新しい遊び方を開拓されていて、オンラインで遊ぶゲームブックの可能性を感じました。純粋な二人プレイもよし、うちよそや、推しのカップリングで遊ぶもよし!皆さんもぜひ試してみてくださいね。
Twitter:@asamiy024